2012年09月27日

開発教育を考える⑯

10月17日は国際連合(UNITED NATIONS)で定められた
『貧困撲滅の国際デー』です。

NGO(フランスを拠点とする「国際運動ATD第4世界」の発案により)が多くの国で10月17日を「極貧に打ち克つための世界デー」として記念してきたことを歓迎し、1992年、国連総会はこの日を「貧困撲滅のための国際デー」とすることを宣言しました(12月22日の決議47/196)。この国際デーの狙いは、あらゆる国々、特に開発途上国において、開発の最重要課題である貧困撲滅の必要性を広く知ってもらうことにあります。(~国際連合広報センターHP~)
STAND UP TAKE ACTIONキャンペーンでは『世界貧困デー』と呼んでいます。逆の発想から『世界貧困デー』といわれることもあります。いずれにしても、貧困に立ち向かい、貧困のない世界を作るようみんなで頑張ろう、という思いから生まれた国際デーだと思います。

では、何を基準に「貧困」ととらえるのでしょうか? 「貧困」を表す指標にはいろいろなものがあります。その1つとして、1日2ドル(およそ180円)未満で暮らす人を「貧困」であると考え、その割合がその国の人口のどのくらいに当たるか(貧困率)を考えてみます。2008年に世界銀行が出した資料でみると、その割合が一番大きいのは、タンザニアで96.6%! つまり、この国のほとんどの人が1日2ドル未満で暮らしているということになります。1日1.25ドル未満で暮らす人は88.5%にもなります。ドルの価値や物価水準は国によって異なるでしょうが、豊かな暮らしを享受できていない人が非常に多いことはこの数字からも明らかです。
同じ資料で、1日2ドル未満で暮らす人口の割合が60%を越える国は38ヶ国あり、そのうちの29ヶ国がアフリカ、サハラ砂漠以南にあります。

「貧困」は21世紀を生きる私たちにとって避けては通れない問題となりました。グローバル化は「貧困」問題に多様化を与えたように思います。経済、教育、文化と様々な分野で格差が生まれ、それが「貧困」と結びついています。精神的(こころの)「貧困」と呼べるものも生まれています。これらの問題と如何に向き合うかが開発教育の分野でも問われます。

確かに深刻な問題ですが、あまり身構えず、たくさんの人に知ってもらえたらいいなと思っています。STAND UP TAKE ACTIONのキャンペーンにもそんな思いから参加します。
まず大切なのは「伝える」ことだと考え、「知る」「気づく」 ‘きっかけ作り’を続けていこうと思いますemoji52



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